ゴルフ場入場者数における年配層の割合が増加
2020/07/06
70歳以上のゴルファーが全体の16.0%
日本ゴルフ場経営者協会の発表によれば、平成25年度の入場者総数は8,710万人。
そのうち70歳を超える方が1391万人と、全体の16.0%にのぼるということです。直近の5年で5%以上増加していますが、今後、この数はさらに増えそうです。
ゴルフの素晴らしさは、世代を超えてプレーできること。
さらにクラブやティーグラウンドの位置を工夫することで、高齢になってもできる生涯スポーツの見地からもとても価値があります。
とはいえ、このまま若年層のプレーが減り、70歳以上の方のプレー人口が増え続けるというのは、あまり健全とは言えないでしょう。何よりも年配層のゴルファーは、いつまでも元気でプレーできる保証はありません。体力が落ちてくるとプレー回数は減ります。年齢を重ねると引退も考えなければならなくなります。
数年前には、2015年問題ということがまことしやかに言われていました。
2015年には、団塊世代のゴルフリタイヤが続き、業界が大きな打撃を受けるという問題です。
幸い、昨今の年配層は大変お元気なので、まだまだ永くプレーしていただけそうです。
しかし、20年後に同じようにプレーしている可能性はないわけで、プレー人口の高齢化とリタイヤの問題は、今後業界全体が抱える問題です。
メンバーの平均年齢が80歳を超えるコースも
日本のゴルフ場は、現在もメンバーシップのコースが大半。
メンバーによるクラブライフは、日本のゴルフ文化を作ってきた側面があります。
しかし、現在は各コースのメンバーの平均年齢が60代後半から70代のところが大半。中にはメンバーの平均年齢が80歳を超えたコースもあるといいます。
先日、名門ゴルフ場のメンバーさん数人とお話する機会がありましたが、入会条件を下げるなどの努力をしても、なかなか新規の入会もないのだそうです。名門では、メンバーさんがクラブの運営を支えるという気もちが強いですが、さほどコミットの強くない一般的なゴルフコースであれば、メンバーの高齢化は運営に直結する問題ではないかと。
幸い2011年以降落ち込んでいたゴルフ業界もここへ来て、少し持ち直してきています。
日本のゴルフ産業の自力の強さを感じますが、リソースがあるうちに、対策を講じなければならないだろうと思います。
いずれにせよ難しい問題ですね。
未曾有の超高齢化社会に突入する我が国の縮図、典型的な事例と言えそうです。