発売直前! タイトリスト「915」ドライバー、試打インプレッション
2020/07/06
2年ぶりにモデルチェンジ!
タイトリスト待望の新作がようやく発表になりました。
「910」、「913」ときて今回は、「915」。2年ぶりのモデルチェンジです。
今回も、「915D2」と「915D3」の2種類。
移り変わりの早い現代のゴルフクラブの中で、2年の周期を維持してしかも売れているというのは、ゼクシオとタイトリストくらいではないかと思います。「913」もアスリート向けモデルながら、非常に売れたようです。
幸い、プロへの支給が始まってまもない8月に新製品の「915」を打つ機会がありました。
10月1日に晴れて情報解禁となったので、少しだけ感想を書きます。
詳細は、週刊ゴルフダイジェストの「ゴルフギア探検隊」連載で、また後日。
低スピンとやさしさを志向
タイトリストは「PRO V1」ボールでもわかるように、基本的にはキープコンセプト。
契約プロがスイッチしても違和感なく扱えるように仕上がっています。
しかし、それでも「913」→「915」に変わり、性能面では色々進化した点を感じました。
まず、さらに低スピン化したこと。
試打したところが練習場だったので、コースボールだとまた変わるはずですが、「913」に比べると、スピン量が少なめで、棒球になりやすい印象です。人によっては、同ロフトがと打ち出し角がもう少し欲しい場合もあるかもしれません。9.5度のモデルはかなりの低スピン。飛距離は出そうな雰囲気ですが、もともとスピン量少ないゴルファーは、2000rpmを切ることもありそう。
そしてやさしさというか、ミスの許容範囲もすこし大きくなっているようです。
「913」もプロモデルとしてはミスに強いモデルでしたが、棒球のまま曲がり幅が少ない印象があります。
操作感は前作よりも向上した感じがします。
重心が近くなっています。
打感は前作以上に弾く感じ。でもこれは、ボールを揃えてから再度テストしたいところです。
さすがタイトリストという間違いのない仕上がりで、まず確実に売れそう。
これから大々的にプロモーションされるでしょう。
「915D2」、「915D3」と打ちましたが、どちらも好印象。
やや鈍感な「D2」。やや操作しやすい「D3」という感じです。
自分で使うなら、振りやすい「D3」かなと思いましたが、「D2」でオートマチックに打ったほうが結果が良さそう。たぶん「D2」にしますね。
シャフトは、その時は「TOUR AD MJ」はなく、「スピーダーエボリューション」と純正シャフトなどを使用しました。スピーダーもいい感じですし、ヘッドスピードが速くなければ、純正シャフトでも全然いいと思います。
FWとユーティリティーも
新しいFW、「915F」もいい感じでした。
ドライバーもそうですが、今までのモデルに比べて、形状に少し色気が出て、構えやすいというかいうことを聞いてくれそうな雰囲気が出てきました。ボールも拾いやすいですね。
ユーティリティーも文句なく打ちやすい。
感触もよく、違和感なく、スッと打てる感じがいいです。球の高低も打ち分けやすい印象でした。
ちょっと気になるのは、細い溝。
これ、芝や土が入りそうです。ウェットなコンディションだと嫌な感じがあるかもしれません。
クラブの溝、雑感
溝といえば、ドライバーには、アクティブリコイルチャンネルと呼ばれる溝を設置しています。初速アップとスピン量の軽減と、エネルギー伝達の向上の効果があるとのこと。たしかにそんな雰囲気があります。
ヘッドの内部構造もかなり複雑で、ここまで来たかという印象です。
以前のチタンドライバーは、いわば空洞な金属のかたまり。同じ460ccでも内面からかなり進化しています。
実勢価格も少し上がるようですが、やむなしというところ。ヘッドの構造が複雑になるのは、現代のドライバーのトレンドですが、シャフトにコストダウンのしわ寄せがこないことを祈りたいところです。
ゴルフクラブ界は、本格的に溝を設置する文化が定着しつつあります。数年後もあるのかどうかはわかりません。
最初に溝を設置したと思われる、アダムスとナイキの「コンプレッションチャンネル」は先見の明がありましたね。
個人的には、溝で考えられる効果は重量が集中することと、ヘッドの剛性を調節できること。理論上は、適正なヘッドのたわみとたわみ戻りがあると、エネルギーが大きくなります。その適正値はゴルファーによって変わるはずですが、これは今後も色々研究されるのではないかと予測します。
ともあれ、シャフトも選ばない感じだし、さすがに良いクラブに仕上がったなと。
「915D2」ドライバー、買おうかと思います。仲間と被りそうなのが、唯一の弱点ですね。