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政治家とゴルフ 〜安倍総理とオバマ大統領の場合〜

      2020/07/06

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僭越ですが、『週刊新潮』で安倍晋三総理大臣のゴルフクラブをチェックする企画があり、私が総理の使用クラブを解説しています。総理は夏休み中、かなり精力的にラウンドされたようです。

野党の人からは、夏休みにゴルフをすることへの批判があったようですね。心情的には理解できないこともないですが、いかにも的外れな意見だと思います。左翼がかった人は、総理や与党の議員、官僚などにはブラック企業顔負けの酷使を要求するようです。

私が、問題にしたいのは、いつもゴルフが悪者になっていることですね。「ゴルフをする」=悪という構図が根強くあって、今回の批判もそんな偏見に基づいたものです。以前は、宇和島水産高等学校の「えひめ丸」沈没事故の際に、森喜朗元総理がゴルフしていたことが問題になりましたが、とかくこうした話が多い。これは、戦前から土地を広く使うことへの贅沢批判や、スコットランド発祥の「敵性競技」であることへの批判などに端を発するもので、かなり根深い問題です。

安倍総理のクラブの調査は、隠し撮り同然のプレー中の写真を見て判断するという、なかなかの難題。特にアイアンはソール部分しか見ることができず難儀しました。モデルを特定できたのは嬉しかったですね。自分で言うのもなんですが、私向きの仕事だと感じます。

安倍総理のクラブはこんな感じです。2013年8月現在。

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【ドライバー】 テーラーメイド 「グローレ」 + USTマミヤ「ATTAS 4U(アッタス フォーユー)」シャフト
【FW】 テーラーメイド「ロケットボールズ 2」

【アイアン】 テーラーメイド「ロケットブレイズ ツアー」
【ウェッジ】 タイトリスト「ボーケイ フォージド」ウェッジ
【パター】 山田パター ハンドメイド

※「安倍 ゴルフ」での検索結果はこちら

『週刊新潮』の取材でも答えましたが、「グローレ」は年配層向けモデルながら飛距離性能が高く、女子プロゴルファーの使用率が極めて高いクラブ。それに「ATTAS 4U」が装着されています。シャフトの重量はわかりませんが、標準シャフトよりも硬く重いシャフトです。アイアンもウェッジも中上級者向けのモデル。このセットから見ると、安倍総理はゴルフに熱心な上達志向の強いゴルファーだと推測できますね。※「ATTAS 4U」は過去の記事にも登場しています。

考えることはどこも似ているもので、別の雑誌からも企画がきました。
それは、安倍首相とオバマ大統領のクラブを比較するというもの。残念ながら企画段階でボツになりました(笑)
オバマ大統領のゴルフ好きも有名で、安倍総理が訪米する際、「日本のお土産はなにがいい?」と聞いたところ、「山田パター」と指定がきたという話です。それで、山田パター工房のパターが大ブレイクしました。

山田さんとは私自身親交がありますが、大統領が使って人気になるというのは、今までに例がなく面白い話ですね。オバマ大統領でないとこうしたことは起こらないでしょう。タイガーやミケルソンが使うのと、どのくらい影響力が変わるのか比較してみたいところです。

安倍総理が使用する山田パターは、山形在住の自民党代議士を通じて、山田さんにオファーしたものとのこと。オバマ大統領と同じものが使いたかったんでしょうね。この辺は、日米の関係を暗喩しているようで面白いです。
そうまでして手に入れた「山田パター」ですが、肝心のオバマ大統領は現在使っていないようです。オバマ大統領が使うのは、テーラーメイドの「MANTA」。白いマレット型パターです。

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オバマ大統領のクラブはこんな感じです。2013年8月現在。

【ドライバー・FW】 テーラーメイド「R11」
【アイアン】 ナイキ「ナイキ VR フルキャビティ」アイアン
【パター】 テーラーメイド「ゴーストマンタ」パター

※「OBAMA GOLF」での検索結果はこちら

安倍さんに比べると、セッティングには無頓着な印象です。
以前使用していたナイキのドライバーは、思い切りセル部分が浮いていました。レフティということもあり、クラブ選びがむずかしいのかもしれません。

『なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか? 』というベストセラーがあるくらいで、ゴルフを批判する人は、政府要人や経営者が休暇をゴルフをするのか考えていただきたいところですが、先に結論ありきの頑迷な人たちには何をいっても無駄でしょう。
むしろ、一緒にゴルフしてみるといいなと思います。より打ち解けることができ、また普段は現れない人間性が発露するゴルフの効能がよくわかるでしょう。

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